期限後申告でも中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制、商業・サービス業等活性化税制の適用はある!

 中小企業の投資促進を後押しする既存の制度には、中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制があり、2019年度(令和元年度)税制改正で適用期限がいずれも2021年(令和3年)3月31日まで延長されました。

 これらの3税制について、期限後申告であっても各要件を具備している場合は、その適用を受けることができます。

 今回は、意外と知られていない期限後申告と投資促進3税制との関係について確認します。

1.中小企業投資促進税制の適用手続

 中小企業投資促進税制の特別償却と税額控除の適用を受けるためには、確定申告書等に下記の書類を添付する必要があります(特別償却と税額控除を重複適用することはできません)。

特別償却の場合 税額控除の場合
適用額明細書 同左
別表16(1)又は(2) 別表6(15)
特別償却の付表(3)

2.中小企業経営強化税制の適用手続

 中小企業経営強化税制の特別償却と税額控除の適用を受けるためには、確定申告書等に下記の書類を添付する必要があります(特別償却と税額控除を重複適用することはできません)。

特別償却の場合 税額控除の場合
適用額明細書 同左
別表16(1)又は(2) 別表6(24)
特別償却の付表(9)
経営力向上計画の写し 同左
経営力向上計画に係る認定書の写し 同左

3.商業・サービス業・農林水産業活性化税制の適用手続

 商業・サービス業・農林水産業活性化税制の特別償却と税額控除の適用を受けるためには、確定申告書等に下記の書類を添付する必要があります(特別償却と税額控除を重複適用することはできません)。

特別償却の場合 税額控除の場合
適用額明細書 同左
別表16(1)又は(2) 別表6(23)
特別償却の付表(8)
経営改善指導助言書類の写し 同左

4.確定申告書等は期限後申告書を含む

 上記1~3で見たように、投資促進3税制の適用を受けるためには、確定申告書等にそれぞれの税制で定められた書類を添付しなければなりません。
 ところで、この確定申告書等とは、仮決算をした場合の中間申告書と確定申告書(期限後申告書を含む)をいいます(下記条文参照)。

確定申告書(租税特別措置法第2条第27号)

法人税法第2条第30号に規定する中間申告書で同法第72条第1項各号に掲げる事項を記載したもの及び同法第144条の4第1項各号又は第2項各号に掲げる事項を記載したもの並びに同法第2条第31号に規定する確定申告書をいう。

確定申告書(法人税法第2条第31号)

第74条第1項(確定申告)又は第144条の3第1項若しくは第2項(中間申告)の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書を含む。)をいう。

 したがって、何らかの事情により確定申告書の提出が期限後申告となった場合であっても、それぞれの税制で定められた書類を添付して提出した場合にはその適用を受けることができます。

医療機器は中小企業経営強化税制の適用対象外!

 2017年度(平成29年度)改正で、2019年(平成29年)3月末で廃止された生産性向上設備投資促進税制(B類型)では、医療機器を含むすべての器具及び備品が適用対象となっていました。
 しかし、新設された中小企業経営強化税制では、医療保健業を行う事業者(医療法人や個人開業医等)が取得する医療機器は、A類型及びB類型ともに適用対象外となりました
 今回は、医療業と中小企業経営強化税制との関係について述べていきます。

1.「医療保健業を行う事業者」とは?

 「医療保健業を行う事業者」とは、医療業及び保健衛生業を行う事業者、すなわち、医療業(日本標準産業分類の「大分類P-医療、福祉」・「中分類83-医療業」医師又は歯科医師等が患者に対して医業又は医業類似行為を行う事業所及びこれに直接関連するサービスを提供する事業所)及び保健衛生業(日本標準産業分類の「大分類P-医療、福祉」・「中分類84-保健衛生」保健所、健康相談施設、検疫所(動物検疫所、植物防疫所を除く)など保健衛生に関するサービスを提供する事業所)を行う事業者のことをいいます。

2.適用対象資産

 医療保険業を行う事業者(医療法人や個人開業医等)が取得又は制作をする医療機器、建物附属設備は経営力向上設備等から除外されています

 中小企業経営強化税制の適用対象資産は、中小企業等経営強化法施行規則第8条第2項の経営力向上設備等に該当することが必要ですが、その経営力向上設備等の「器具及び備品」と「建物附属設備」では、生産性向上設備(A類型)・収益力強化設備(B類型)ともに、「医療保険業を行う事業者が取得又は制作をする器具及び備品中の医療機器と建物附属設備」は除かれています(中小企業等経営強化法第19条第3項、中小企業等経営強化法施行規則第8条第2項)。

 したがって、医療法人や個人開業医が取得する医療機器(器具及び備品に該当)及び建物附属設備は、中小企業経営強化税制の適用対象とはなりません。

3.医療機器とは?

 ここで、医療機器とは、耐用年数省令別表第一の「器具及び備品」「8医療機器」に掲げられる消毒殺菌用機器、手術機器、血液透析又は血しょう交換用機器、ハバードタンクその他の作動部分を有する機能回復訓練機器、調剤機器、歯科診療用ユニット、光学検査機器及びレントゲンその他の電子装置を使用する機器等が該当し、病院、診療所等における診療用又は治療用の器具及び備品をいいます(耐用年数取扱通達2-7-13)。

 また、建物附属設備は、耐用年数省令別表第一の「建物附属設備」に掲げられているものが該当します。

 なお、医療保健業を営む者が取得する医療用の機械及び装置並びに器具及び備品については、別途、医療用機器の特別償却(租税特別措置法45の2)の検討が必要です。

先端設備等導入計画の認定がとれました―申請書類等の実際の記載例を紹介します

1.生産性向上特別措置法による支援

 2018年(平成30年)6月6日に施行された生産性向上特別措置法では、2020年度(平成32年度)までを生産性革命・集中投資期間と位置づけ、中小企業の生産性革命の実現のため、市区町村の認定を受けた中小企業の設備投資を支援しています。

 具体的には、中小企業者等が「先端設備等導入計画」を作成し、国から導入促進基本計画の同意を受けている市区町村に提出して同計画について認定を受けた場合は、税制支援、金融支援、予算支援を受けることができるといったものです。

 税制支援とは、導入した設備の固定資産税(償却資産税)の課税標準を、3年間にわたってゼロ以上2分の1以下の範囲内で軽減する制度です(固定資産税の軽減措置については、本ブログ記事「生産性向上特別措置法による新固定資産税の特例」を参照)。

 金融支援とは、先端設備等導入計画に基づく事業について、必要な資金繰りを支援(信用保証)する制度です。

 予算支援とは、認定事業者に対する一部補助金における採択を優先(審査時の加点)する制度です。

 先日、製造業を営むA社から、上記のうち税制支援を受けたいというご相談がありました。設備取得まで土曜日曜を含めて10日しかない状況でしたが、B市の担当者に事前確認した上で必要書類を提出し、無事認定を受けることができました。

 今回は、その際に得られた書類記載上の注意点等について述べていきます。

2.B市に確認したこと

 先端設備等導入計画は、設備取得前に認定を受けなければなりません。設備取得まで時間がなかったので、書類作成に先立って、B市の担当者に以下の点について確認しました。

(1) 認定に間に合うか?

 B市のホームページには、計画認定までの目安として2週間程度と記載されていました。
 そこで、設備の取得まで10日しかない状況で申請して、認定が間に合うかどうか尋ねたところ、明後日までに書類がB市に届くなら審査はできるとのことでした(つまり、土曜日曜を除く6日間で審査をすることは可能ということです)。

(2) 書類提出方法は郵送だけか?

 B市のホームページには、書類の提出は郵送のみとありました。時間がなかったので、作成した申請書類をB市に持参するつもりだったのですが、郵送でしか受け付けられないとのことでした。

 郵送の場合、速達で出してもB市に到着するまで1日かかります。すると、認定までのスケジュールを考えると、申請書類は1日で仕上げる必要がありました。

 設備取得まで10日-土曜日曜の2日-郵送にかかる1日-審査にかかる6日=1日

(3) 書類に不備があった場合は?

 提出した書類に不備があった場合は、A社へメールで連絡が入るとのことでした。
 その後、修正した書類が届くまで審査は中断されるとのことでしたので、不備は許されない状況でした。
 実は、「先端設備等導入計画」に1か所不備があったのですが、押印が不要な書類でしたので、修正したものは郵送によらずメール送信にて済ますことができました。 

3.書類記載上の注意点

 このような状況のもと、1日で以下の申請書類を仕上げなくてはなりません。

(1) 先端設備等導入計画に係る認定申請書
(2) 先端設備等導入計画
(3) 先端設備等導入計画に関する確認書
(4) B市暴力団排除条例に係る誓約書
(5) 申請書提出用チェックシート

 なお、税制支援を受ける場合は、上記以外に工業会証明書(写し)も必要ですが、A社は事前に入手されていました。

 では、これらの書類について、記載上の主な注意点と記載例を紹介していきます。

(1) 先端設備等導入計画に係る認定申請書

① 「宛名」(認定申請書の提出先)は、先端設備等が所在する市区町村長宛となります(B市市長 〇〇〇〇様)。本店の所在地を管轄する市区町村長ではありません。

② 「住所」(認定申請書の申請者)は、本店所在地を記載します。支店等で手続きをする場合でも、支店等の所在地ではなく本店の所在地を記載します。

③ 「名称及び代表者の氏名」で注意を要するのは、「代表者の氏名」です。名称は「A株式会社」、代表者の氏名は「代表取締役 〇〇〇〇」と記載します。

 B市によると、この代表取締役という役職名が抜けている場合は、修正の対象になるそうです。あらかじめB市担当者からよくある間違いとして聞いていましたが、聞いていなければ抜かしていたかもしれません。

(2) 先端設備等導入計画

「先端設備等導入計画」の記載要領は、上記(1)の「先端設備等導入計画に係る認定申請書」に載っています。
 主な注意点は次のとおりです。

① 「1 名称等」

(イ) 「2 代表者名(事業者が法人の場合)」欄には、念のため「代表取締役 〇〇〇〇」と記載しました。

(ロ) 「5 常時使用する従業員の数」欄に、役員は含めません。また、正社員以外のパート、アルバイト、契約社員等を従業員数に含めるかどうかは、個別判断とされています(含めても含めなくてもよい)。

② 「2 計画期間」

 計画期間は、3年間、4年間、5年間とされています。先端設備等導入計画の実施時期の月から起算して36か月、48か月、60か月のいずれかの期間を設定します。
 A社の場合は3年間の計画とし、「平成31年3月~平成34年2月」と記載しました。

 気をつけなければならないのは、例えば「平成31年3月~平成34年3月」のような期間設定はできないということです(年号が問題なのではありません)。
 「平成31年3月~平成34年3月」は37か月であり、年単位に端数が生じています。計画期間は3年間(36か月)、4年間(48か月)、5年間(60か月)のいずれかしか設定できません。
 B市によると、この間違いも多いそうです。

③ 「3 現状認識」

(イ) 「①自社の事業概要」は、適用を受ける業種の内容を記載します。A社の場合は、次のように記載しました。

「創業〇〇年の法人事業者で、アルミなどの非鉄金属の切削・表面処理を中心に、精密機器等の部品加工及び製造を行う。」

(ロ) 「②自社の経営状況」は、売上高や営業利益率の推移による経営分析を行い、自社の特徴や経営上の課題、改善点、目標などを記載します。
 A社の場合は、概ね次のように記載しました。

「売上は平成29年3月期が〇〇千円、平成30年3月期が〇〇千円と減少しているが、営業利益は〇〇千円から〇〇千円に増加しており、営業利益率も〇.〇%から〇.〇%へ改善されている。
 他方で、〇〇、〇〇が、今後、当社の生産性を高め、業績を伸ばしていく上での課題である。」

④ 「4 先端設備等導入の内容」

(イ) 「(1) 事業の内容及び実施時期」欄には、「① 具体的な取組内容」と「② 将来の展望」を記載します。
 「① 具体的な取組内容」は、具体的な設備内容と導入による効果を記載します。
 注意しなければならないのは、先端設備等の導入による「人員削減のための計画」は、先端設備等の導入に関する指針に定める「雇用への配慮」の観点から認められないということです。
 A社の場合は、次のように記載しました。

「従来のNC工作機械の老朽化に伴い、本社工場に立形マシニングセンタを導入する。当該設備の導入により、手動式であった工具交換を自動化し、製造時の省力化によるコスト削減を図る。
 また、立形マシニングセンタは、加工物の複数面に同時に数種類の加工を連続して行うことができ、これまでよりも複雑な形状の加工も可能となるため、受注の変化に応じた柔軟な生産体制を構築することができる。」

 「② 将来の展望」は、上記の「①具体的な取組内容」の結果、期待される自社の生産性向上などを記載します。
 A社の場合は、次のように記載しました。

「新設備の導入で作業の自動化・省力化が進み、熟練工以外の工員であっても作業可能領域が広がるため、人的資源を適切に配置することができるようになる。人的資源の適切な配置によって製品の品質が向上し、より多くの受注にも柔軟な対応が可能となるため、生産性向上の実現が可能となる。」

(ロ)「(2) 先端設備等の導入による労働生産性向上の目標」

現状(A) 計画終了時の目標(B) 伸び率(B-A/A)
〇〇千円 〇〇千円 9.0%

 労働生産性の伸び率は、設備導入の直近の事業年度末から計画終了時において、年平均3%以上向上する必要があります。
 A社の場合、計画期間を3年に設定しましたので、伸び率が9%(3%×3年)以上向上している必要があります。

 労働生産性は、以下の算式により算定します。

 労働生産性=(営業利益+人件費+減価償却費)/労働投入量

 上記算式の人件費は、製造原価の労務費だけではなく販管費の人件費も対象になります。役員報酬を含めるかどうかは、個別判断とされています(含めても含めなくてもよい)。

 減価償却費は会計上の減価償却費が対象となり、製造原価及び販管費の減価償却費の合計となります。会計上の減価償却費は費用配分の原則に基づくことから、税務上認められている即時償却を予定している場合は計画終了時の労働生産性が正しく算定されないこともあるため、計算上は各計画期間に配分されるようにします。

 労働投入量は、「労働者数」又は「労働者数×1人当たりの年間就業時間」となります。労働者数は、上記算式の人件費の計算の基礎となった人数にします(人件費に役員報酬を含めた場合は、労働者数にも役員を含めます)。
 A社の場合は、労働者数を労働投入量としました。

 労働生産性の「現状(A)」欄は、設備導入の直近の事業年度末の決算書から数字を拾います。「計画終了時の目標(B)」欄は、A社の場合、伸び率が9.0%以上となるように逆算して算定しました。

 B市によると、労働生産性の算定にあたっては、現状と計画終了時において期間比較性が確保されるように、算定条件は必ず同一にしなければならないとのことでした(例えば、「現状(A)」欄の人件費に役員報酬を含めたのであれば、「計画終了時の目標(B)」欄にも役員報酬を含める必要があります)。
 また、計画終了時に9.0%以上の伸び率が達成できなかったとしても、罰則等はありません。

(ハ)「先端設備等の種類及び導入計画時期」

  設備名/型式 導入時期 所在地
1 マシニングセンタ/MT-12R 平成31年3月 〇〇県〇〇市〇〇3-4-5
2      
  設備等の種類 単価(千円) 数量 金額(千円) 証明書等の文書番号
1 機械装置 30,000 1 30,000 31-6147
2          
  設備等の種類 数量 金額(千円)
設備等の種類別小計 機械装置 1 30,000
合計   1 30,000

 「設備名/型式」欄は、工業会証明書に記載されている「設備の名称」と「設備型式」を転記します。
 「所在地」欄は、取得予定の先端設備等が設置される住所を記載します。〇〇県や〇〇府から記載します。
 「設備等の種類」欄と「証明書等の文書番号」欄は、工業会証明書に記載されている「減価償却資産の種類」と「整理番号」を転記します。
 「金額」欄は千円単位となっていますので、ご注意下さい。

⑤ 「5 先端設備等導入に必要な資金の額及びその調達方法」

使用・用途 資金調達方法 金額(千円)
先端設備等購入資金 融資 25,000
  自己資金 5,000

 「使用・用途」欄は、「先端設備等購入資金」と記載します。
 「資金調達方法」欄は、「自己資金」「融資」「補助金」のいずれかを記載します。
 「金額」欄は、上記④(ハ)下段の表にある「合計」欄と必ず一致するように記載します。実は、B市から修正の指摘を受けたのは、この箇所でした。
 当初、金額欄には融資を受ける25,000千円だけを記載していましたが、取得設備の合計金額30,000千円と一致していないとの指摘でした。残りの5,000千円についてA社に確認したところ自己資金で賄うとのことでしたので、上記のように修正してB市にメール送信しました。
 時間がなくあせっていたとはいえ、金額の不一致に気づかなかった私のケアレスミスでした。

(3) 先端設備等導入計画に関する確認書

 この書類は、税理士事務所等の認定経営革新等支援機関が、中小企業者等が作成した先端設備等導入計画の内容を確認し発行するものです。

 B市によると、間違いが多いのは日付だそうです。確認書の日付は、必ず申請書の日付より前の日付としなければなりません。

 「宛名」は、先端設備等導入計画を申請する「A株式会社 代表取締役 〇〇〇〇殿」と記載します。
 認定支援機関の「代表者役職」は、個人の税理士事務所に複数の税理士(所属税理士)がいる場合は、「所長税理士」などと記載します。

 「1.認定経営革新等支援機関担当者名等」の「①認定経営革新等支援機関担当者名」は、先端設備等導入計画事案を直接担当するのであれば、所長税理士、所属税理士以外に、税理士資格を持たない職員でもいいとのことでした。

 「2.先端設備等導入計画の実施に対する所見」は、導入する先端設備等が生産・販売活動等に直接利用されているか、先端設備等の導入によって労働生産性向上の目標に寄与するかといった観点から内容を確認します。

 A社の場合は、次のように3つの観点から記載しました。

「(1) 導入する先端設備等が生産活動に直接供されるかどうかについて
 マシニングセンタの導入により、作業の自動化・省力化によるコスト削減が可能となる。
 また、当該設備の導入により複雑な形状の加工も可能となるため、受注の変化に応じた柔軟な生産体制を構築することができるようになる。
 よって、今回導入する設備は、労働生産性の向上に資するものであり、生産に直接供される設備である。

(2) 先端設備等の導入の確実性について
 導入時期については、平成31年3月を見込んでおり、納入業者との調整もできていることから、問題ない。
 また、日本政策金融公庫からの設備資金2,500万円の融資の実行が確実であり、自己資金も潤沢であることから、導入に特段の問題はなく、導入は確実である。

(3) 労働生産性向上の目標達成見込について
 平成30年3月期において、営業利益〇〇千円、人件費〇〇千円、減価償却費〇〇千円、実労働者数〇〇人、労働生産性〇〇千円であった。
 先端設備等を導入することによって、計画期間終了後には、営業利益〇〇千円、人件費〇〇千円、減価償却費〇〇千円、実労働者数〇〇人、労働生産性〇〇千円となり、3年間で労働生産性の向上率9%を達成する計画である。
 雇用を確保しながら売上増による営業利益の増加が想定されることから、当該計画は妥当であり、労働生産性向上の目標達成見込みは高い。」

(4) B市暴力団排除条例に係る誓約書

 「宛名」は、「先端設備等導入計画に係る認定申請書」の宛名と同じく、先端設備等が所在する市区町村長宛となります(B市市長 〇〇〇〇様)。

 「商号又は名称」と「氏名又は職及び代表者名」は、フリガナを付けます。代表者名には、「代表取締役 〇〇〇〇」と記載しました。

 なお、この誓約書はB市独自の提出書類ですので、すべての市区町村で必要ということではありません。

(5) 申請書提出用チェックシート

 記入上の注意点は特にありませんが、「事業者名」は「A株式会社 代表取締役 〇〇〇〇」、「代表者名」は「代表取締役 〇〇〇〇」というように、役職名を記載しました。
 「申請者チェック」欄に✔を付けて提出します。

4.まとめ

 今回は申請までのスケジュールがタイトで大変でしたが、事前に市の担当者に確認・相談することが重要であると感じました。
 市区町村によって、提出書類や提出方法等が異なる場合もありますので、事前の確認は重要です。
 また、設備の取得が10日後に迫っていることを相談した上で申請しましたので、市の担当者も迅速に対応してくれたのだと思います。
 認定は、設備取得日の前日にとれました。 

中小企業等経営強化法と生産性向上特別措置法の固定資産税の特例の比較

1.両制度の比較の意義

 2018年度(平成30年度)税制改正で、新たに生産性向上特別措置法(2018年(平成30年)6月6日施行)による固定資産税の特例(以下、「新固定資産税の特例」といいます)が創設されました。
 この創設に伴い、中小企業等経営強化法による固定資産税の特例(以下、旧固定資産税の特例」といいます)は、2019年(平成31年)3月31日をもって終了します。
 両制度とも地方税における設備投資税制であり、赤字企業でも減税が受けられるなど基本的には同様の制度といえますが、特例措置の内容など異なる点もあります。
 旧固定資産税の特例の廃止を間近に控えた今、両制度を比較することによって、新固定資産税の特例に対する理解も深まるものと思われますので、今回は両制度の比較を行います。

2.両制度の相違点

 両制度の主な相違点は、以下のとおりです。

項目 旧固定資産税の特例 新固定資産税の特例
適用法律 中小企業等経営強化法 生産性向上特別措置法
適用期限 2019年(平成31年)3月31日 2021年(平成33年)3月31日
対象地域 全国(一部地域で業種の限定あり) 導入促進基本計画の同意を受けた市区町村
計画書 経営力向上計画 先端設備等導入計画
労働生産性 5年計画の場合、5年後の伸び率は2%以上 3年計画の場合、3年後の伸び率は9%以上(年平均3%以上)
申請先 主務大臣(担当省庁) 市区町村
認定支援機関の事前確認 不要 必要
設備取得後の申請 可能(取得後60日以内) 不可
工業会証明書の追加提出 不可 可能
減免割合 2分の1 ゼロ~2分の1(市区町村による)
その他 国税における特別償却又は税額控除あり 金融支援(追加保証)、予算支援(補助金審査時の加点)あり

 なお、旧固定資産税の特例については本ブログ記事「中小企業等経営強化法の認定が必要な設備投資税制」を、新固定資産税の特例については「生産性向上特別措置法による新固定資産税の特例」を参照してください。